chachirin’s reading diary♪

あと1週間で誕生日がくる…あと3週間で新年を迎える…あと2年でちょうどキリの良い50歳になる…そーんな中途半端な時に、これから読んでいく本を書き留めて見ようかなぁ、と。そんなことをふと思い立ち、始めてみました。

各国で翻訳されたベストセラー~掏摸 スリ (中村文則)~

読書時間: 1時間  ⭐️⭐️⭐️

 

あらすじ:(単行本の後表紙)

東京を仕事場にする天才スリ師。ある日、彼は「最悪」の男と再開する。男の名前は木崎ーーーかつて仕事をともにした闇社会に生きる男。木崎は彼に、こう囁いた。

「これから三つの仕事をこなせ。失敗すれば、お前を殺す。逃げれば、あの女と子供を殺す」

運命とはなにか、他人の人生を支配するとはどういうことなのか。そして、社会から外れた人々の切なる祈りとは…。

大江健三郎賞を受賞し、各国で翻訳されたベストセラー。

 

 

感想:

「光が目に入って仕方ないなら、それとは反対へ降りていけばいい」

私は真面目人生を歩かされてきたからか、

こういう文章に痺れてしまう。

スリ現場の臨場感、絶望的な運命、

ラストシーンのその先が……、好転への一投であっ

てほしいと、思いながら読み終えました。

 

兄妹編として「王国」という作品があり、そこに続きが書かれているようなので、しばらくこの本の余韻に浸ったあと、読んでみたいと思います。