chachirin’s reading diary♪

あと1週間で誕生日がくる…あと3週間で新年を迎える…あと2年でちょうどキリの良い50歳になる…そーんな中途半端な時に、これから読んでいく本を書き留めて見ようかなぁ、と。そんなことをふと思い立ち、始めてみました。

登場人物に惑わされるな~僕が殺した人と僕を殺した人(東山彰良)~

読書時間:3時間    ⭐️⭐️

 

あらすじ:

舞台は基本的に台湾。

主な登場人物はユン、アガン、ジェイの3人。

「そもそも、ぼくはジェイの仲間でもなんでもなかった。………」

13歳だった少年たちの家族問題、そして少年時代特有の友情、そこから端を発する殺人鬼事件……。

 

 

 

読書感想:

見開きに「主な登場人物」として中国人風な漢字ばかりの名前に、ウワっと戸惑いを覚え(登場人物が外国人は苦手な私)、

そのままページを閉じて、書棚に戻そうと思ったけれど、

せっかく手に取った縁なのだから、と

最初の5~6ページを読み始めたら、止まらない。

読者の予想を裏切る展開が、ちらりほらり。

最初から最後まで、悲哀な余韻を感じられる作品。

最初の印象(登場人物名からの苦手意識)が良い意味で裏切られ、一気読みしてしまいました。

 

 

50代60代軽く読み流してみたい本。~ラストレター(さだまさし)~

今日は、さだまさしさんの「ラストレタ―」。

 

読書時間: 1時間以内  ☆☆☆

 

 

あらすじ(帯にかいてあるもの):

 

これが今夜のラストレタ―になりますと、ラジオからDJが語りかけている。

真夜中に一枚の葉書が奇跡を呼びおこす。捧腹絶倒&感涙ポロポロの長篇小説。

 

 

 

私なりの感想:

 

これを読むのは、何度目だろう(;^ω^)

私にとって、「さだまさし」という著者名と、「ラストレタ―」という哀愁漂う題名、ダブルで好みなのだろう。

図書館で借りるときに、ページをパラパラっとめくれば、読んだことある本だと気付くはずのなのに、それをやらないで、題名だけで本を借りてしまうからこうなる。

でも、せっかく借りてきたんだし、また読んでしまう。

 

ラジオ放送局が舞台の話だが、こんな職場で働きたいなと思える。。。

久しぶりに深夜ラジオを聞いてみようかなと思える。。。

心がほっこりする話。軽くサラッっと読めるので、気分転換だったり、今は深く物事を考えたくない時だったり...そんな時に読んでみたらいいかもしれない。

 

最後の1文まできちんと読むことをお勧めします。~サファイア(湊かなえ)~

今日は、湊かなえさんの「サファイア」。

 

読書時間:1~1.5時間  ☆☆☆

 

あらすじ(本の背表紙に書いてあるもの):

 

あなたの「恩」は、一度も忘れたことがなかった---「二十歳の誕生日プレゼントには、指輪が欲しいな」。私は恋人に人生初のおねだりをした。。。(「サファイア」より)。

林田万砂子(五十歳・主婦)はこども用歯磨き粉の「ムーンラビットイチゴ味」がいかに素晴らしいかを、わたしに得々と話し始めたが。。。(「真珠」より)。

人間の摩訶不思議で切ない出会いと別れを、己の罪悪と愛と夢を描いた傑作短編集。

 

 

私なりの感想:

 

湊かなえさんの本は、今までも何冊か読んだことがありますが、後味が悪かった時が何度があり。。。短篇集ならば、すぐに読むことを止められるし、気持ちも切り替えることができる、と、今回チョイスしてみました。

7作入っていますが、最初の「真珠」は、正直、私には何を言いたいのか。。。今まで読んできた湊かなえさんらしい(というのも変ですが)ものでした。

2話目の「ルビー」。これも、系統で言うなら「真珠」と同じ?読後感が私には悪く感じてしまいました。それは3話目4話目も同じ。

ただ、5話目「ムーンストーン」は、私は好き。最後の最後まで、きちんと読んだ後に(湊かなえさんの作品って、そういうのが多いですよね)今までの話がかっちりとハマり、背筋がしゃんと伸びる気がして、頑張ろうと思えた作品でした。今の私は、こういう話を求めているのかも?

6話目の表題作の「サファイア」は、私にとっては辛かった。悲しかった。主人公の気持ちが分かるからこそ、重かった。これが、この本の最後の話ならば、たぶん、この本の印象も大きく変わって、マイナスイメージになってしまったかもしれない。それほど、今の私には、ズシンと。

最後の7話目は、「ガーネット」。これは6話目の続き?重かった心が、さらにドンドン重たくなっていったが、やはり、彼女の作品は最後の最後まで読まないとダメ。最後で救われた気分になる。

話が美しいというのも、ちょっと変だが、綺麗で美しく、でもズシリと重たく、この短篇どれもが、宝石の題名になっていますが、まさにそんな感じ。とても良い読後感となりました。

これは、7話の配置の妙だと思う。この7作品をこの順番に並べた人はさすがです。